常に甘いものを食べていないと落ち着かなかったり、なかなかやめられないという人も多いはず。
どうして甘いものがほしくなるのでしょうか?甘いものをやめられなくなると危険なのでしょうか?
今回は、甘いものがほしくなる原因とやめられなくなる原因、そしてやめるための対策をまとめました。
甘いものがやめられなくてお悩みの方、ぜひご参考ください。
甘いものがやめられないのは砂糖依存症!?

イライラするとついつい甘いものを口にして止まらなくなってしまう、もしくは、甘いものをとらないとイライラしたり、疲れたりといったストレスを感じることはありませんか?
そんな症状をお持ちの方は、もしかしたら「砂糖依存症」かもしれません。
砂糖には依存性があり、うつ病や骨粗しょう症などさまざまな病気を引き起こす原因になってしまう恐れがあります。
砂糖依存症になるメカニズム

甘いものを摂取すると体内の血糖値が上がり、特に空腹時に甘いものをとると急激に血糖値が上昇します。
上がってしまった血糖値を下げるため、インスリンが分泌され血糖値が急激に下がるのですが、その急激に下がった状態を脳がエネルギー不足と勘違いをして、空腹でもないのに甘いものを欲しがってしまうのです。
また、砂糖のような甘いものを摂取するとドーパミンやセロトニン、ノルアドレナリンといった信号が脳に送られ、幸福感と癒しをもたらします。
この快感がくせになり、「砂糖をとると幸せになる」と無意識に脳が感じて、砂糖依存症となってしまうのです。
砂糖を摂り過ぎてしまうとどうなる?

砂糖を摂りすぎると「糖尿病」になると一般的には言われていますが、その他にも身体へもたらす危険な影響は色々とあるのです。
うつ
疲労回復に役立つのがビタミンB1ですが、身体や脳の神経に使用されるエネルギーを作る際にも必要になって来ます。
ところが砂糖の取り過ぎはビタミンB1不足状態になりやすく、脳神経がエネルギー不足となり、イライラしたり、落ち込んだりといったうつ状態に陥りやすくなるのです。
冷え症
糖分の取り過ぎにより体内のミネラルやビタミンが慢性的に不足気味になってしまうと、ブドウ糖がエネルギーに変化しにくくなり、体温が上がらず低体温となってしまします。
体が冷えることにより便秘になったり、免疫力が落ちて風邪をひきやすくなる事もあります。
骨粗しょう症
高齢者に多いとされている骨粗しょう症ですが、砂糖の取り過ぎによるカルシウム不足になるとカルシウムが骨から溶け出し、若くても骨粗しょう症になりうるのです。
糖化による老化
糖化とは、身体の中で糖が蓄積された状態です。
糖分を過剰に摂取すると余分な糖が身体の中でたんぱく質とくっつき、老化物質が生成されるのです。
この老化物質により肌のハリはなくなり、内臓や骨、髪の毛など全身が老化していくのです。

このように砂糖の摂り過ぎによる危険性は多くあり、しかもダイエットしている方には特に宿敵のような存在ですよね。
だからと言って急に甘いものをやめるのは、いわゆる中毒になってしまっている人にとっては難しいですよね。
ずっと甘いものを食べないでいると禁断症状に陥ったりしますが、その禁断症状も実は数日で治まるのです。
禁断症状が治まると体のバランスがとれてスッキリし、元気になるのが分かります。
それでは、甘いものをやめるにはどのようなことを意識し、行動すればいいのか見ていきたいと思います。
甘いもの中毒から抜け出すには
甘いものをやめるには具体的にどのようなことをするべきか、そのポイントをチェックしていきましょう。
甘いもの【砂糖類】を家に置かない
これはズバリ、甘いものから離れるための第一歩ですね。
砂糖はもちろん、砂糖を使ったお菓子なども家から追い出してしまいましょう。
一人暮らしの方ならすぐにでも実践できそうですが、ご家族のいる方はみんなに協力をしてもらいましょう。
健康的な食べ物でお腹を満たす
フルーツや野菜などの食材で甘みを感じ取れるようにしましょう。
例えばチェリートマト、ニンジン、ドライフルーツなどもおやつに最適な食材です。
砂糖が身体から無くなってくると、こういった食材の甘みをより強く感じられ、より食事を楽しむことが出来ますよ。
食事を3食しっかり、栄養素もバランス良く
炭水化物を野菜、穀物、果物から、たんぱく質を鶏肉、魚、豆腐から、脂質は牛乳、チーズ、オリーブオイルなどの油から摂取するようにしましょう。
また、甘いものが食べたくなった時は食物繊維の多いものを取り入れると、欲求を抑えることが出来るのでお試しください。
ビタミンやミネラルのサプリを取り入れる
マルチビタミンや亜鉛のミネラルなどのサプリメントを取り入れることは、砂糖を欲する気持ちを抑えるのに役立ちます。
手軽に手に入れられるサプリメントなので、いつもの食事と一緒に摂取してみてくださいね。
外出の際はお腹を満たすか、おやつを持参する
せっかく外出したのだから、美味しい甘いものが食べたくなりますよね。
そんな気持ちを抑えるために、ある程度は小腹を満たして、ドライフルーツなどのおやつを持参するのがおススメです。
運動し、日光を浴びて、ぐっすり寝る
生活習慣を正すことにより、甘いものへの欲求は抑えられます。
ストレスをコントロールする
精神的なストレスから甘いものへ走ることが多いので、ストレス解消は甘いものではなく他の手段を使うようにしましょう。
散歩やお風呂、音楽を聴いたり、映画を観たりなどストレスの解消法は人それぞれにあると思いますが、甘いもの以外でストレスを解消しましょう。
落ち着かないとき甘いものを食べない
落ち着かなくて口さみしいときは、甘いものを食べるのではなく何か他の刺激的なことをしましょう。
また、疲れた時に甘いものがほしくなったら、素直に休憩して脳と身体を休めるようにしてください。
砂糖を食べ過ぎた後、反省し出来るだけ早く断つようにする
どうしても食べたくて食べてしまった、というときはあまり自分を追い詰めないように反省をして、甘いものをやめるようにしましょう。
あまり罪の意識に追い詰められてしまうと、また甘いものに手を出してしまうからです。
自分自身を見つめなおす
甘いものをやめるためには、自分の体と向き合うことが大切です。
自分の体を良い方向に向かわせるためにも、きちんと向き合いましょう。
甘いもので10キロ太ってしまった人のダイエット例

甘いものは身体に悪い影響を与え、さまざまな疾病を引き起こすことが分かりましたが、ダイエットの敵でもありますよね。
ここで、ストレスによる甘い物のドカ食いで1年で10キロも太ってしまった方が、甘いものを断ちダイエットに成功した例をあげます。
この方は、イライラやストレスがたまると甘いものを食べてストレスを解消していました。1年間で10キロも増えてしまったところで始めたのが、『食事記録』です。
甘いものを食べたくて食事の量まで減らしていたため、栄養が偏っていたことがわかったのです。
さらに、ながら食いをしていたため何をどのくらい食べていたか把握できていなかったので、どんどん体重が増えていったわけです。
そこで行うのは、甘いものを完全に断つのではなく行動目標をいくつか決め、ひとつずつクリアしていくのです。
例えば、「甘いものを週に1回にする」「夕方5時以降は甘いものを食べない」「買い置きをしない」「ながら食いをしない」などです。
少しずつ意識することでストレスなく続けることが出来たこの方は、1ヶ月後には体重が2キロ減り、1日3回だった間食を1回にまで減らせたのです。
「完全に甘いものを断つ」と決めると余計にストレスがかかり、継続するのが困難になってしまいます。
ストレスを少なくして甘いものをやめる努力をすることが、甘いものを断つ一番の近道だったのです。
甘いものをやめるためには

甘いものは、つい多く摂りがちになってしまいます。
多くの方が依存症になってしまい、やめることが困難な状態に陥りやすいので、注意が必要ということが分かりました。
甘いものはダイエットの敵でもありますが、健康にも良くないので控えることが大事ですね。
そして砂糖依存症となってしまった場合は、急にやめるのではなく、自分と向き合いながらゆっくりと依存症を抜け出すことをおススメいたします。